栗のキャラクターはちょっと小憎らしいけど親しみがる感じです。
ではなぜ栗に親しみを感じるのか理由を探ってみましょう。
果物の収穫は「狩り」と呼ぶけど、栗だけは「拾う」
くだもの恵みを楽しむ観光といえば、ぶどう狩り みかん狩り 梨狩り リンゴ狩り イチゴ狩りと数多くあります。
栗はどうでしょう?
「拾う」ですね。
落ちている果物で食べるのは栗だけ
落ちているものを拾うのですから「狩り」ではなくて拾う、あたりまえです。
では、ほかの果物が木から落ちていたら拾いますか?
ぶどう、りんご、いちご 「落ちている」すなわち「腐っている」です。
とても拾う気などおきません。
栗だけが落ちた瞬間が旬な食べ物なのです。
縄文人の食・住に栗はとても重要だった
人と栗の歴史はとても古く、縄文時代には盛んに栗が利用されていました。
三内丸山遺跡(青森県:約5000年前)からも数多くの栗が出土してます。
狩猟採集民の縄文人は動物の狩り、ダイズなどの栽培、栗の植林をしてその恵みを得るという生活をしていました。
その中でも栗は食料になるとともに建築材料として有用されていたようです。
なぜなら栗の木はとても腐りにくいのです。
電車の枕木も栗が使われていたことからその丈夫さがわかります。
栗の木を使って住居のほか巨大な建築物まで作っていたようです。
縄文人の主食はなんと栗だった!
稲作が普及する前の縄文時代、なんで栗が主食なんだろう?という疑問がわいてきます。
それは長期保存がきいたからです。
天日干しをした搗栗は100年持つとも言われています。
麦や米など穀物の栽培が始まる前、炭水化物でお腹を満たすもといえば栗だったのです。
定住生活をおくるには狩猟だけではなく保存が効く食料が必須だったのです。
いたずら坊主の栗は憎めないキャラクター
栗ってほかのくだものに比べ、いたずらっぽくて可愛い感じしませんか。
さるかに合戦など昔話やアラレちゃん、ちびまる子ちゃんなどアニメでも栗に似たキャラクターが登場します。
可愛いフォルムだけではなく、遠い昔はなくてはならない存在だった愛着からくるものなのかもしれません。
実際に栗拾いをしていると落ちている栗はとてもツヤツヤして可愛いです。
栗拾いの喜びは縄文人のDNAからきちるのかも?
栗拾いは、遠い昔に狩猟採集民族であったてめか微妙にテンションが上がります。
その感覚って本当に微妙です。
発見すると、ワーッと大喜びするわけどもなく、フフッ程度に嬉しいのです。
このフフッがDNAにある遠い昔の記憶なのかもしれません。
木漏れ日の指す栗林に入ると、不思議と落ち着きます。
栗拾いの経験の無い方はぜひ一度栗拾いを楽しんでみてください。
縄文人の喜びが味わえるかもしれません。