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働く人の態度で企業の体質って見えてくるものなんですね - 風が福左右衛門

介護

働く人の態度で企業の体質って見えてくるものなんですね

会社の体質が見えた事件が起こりました

会社が不祥事を起こし「会社の体質」を問う新聞社説が出ることがあります。

社説と日常は遠い関係かな、と思っていたのですが、そうでもなくて「会社の体質」が見えた事件が身近に起こりました。

福左右衛門は老人ホームで施設長をしています。

事件は入居者の車いすに起こったのです。

職員の不注意で出入り口の縁に車いすの前車輪をぶつけてしまったのです。

もちろん入居者を乗せたままです。

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そしたら前の車輪にある五つあるスポークが軸の接合部から折れて外れてしまったのです。

ドーナツの穴に人差し指を入れてクルクル回すとヨロヨロと回るように、車いすの左前輪がヨロヨロ回る危ない状態になってしまったのです。

買ったところに電話すると、販売店とメーカーの人が翌日修理に来てくれることになりました。

お客さまと目を合わせない態度

翌日販売店と車いすメーカーの男の人二人が訪ねてきました。

入居者の部屋にいって壊れた車いすを見せると、メーカーの人は

「こんな壊れ方を見たの初めてです!」

うそでしょ!信じられない!という感情を込めて言葉を発しました。

「初めて見たと言っても現実に壊れてるじゃない?とっても危険だよ、これって!」

利用していた人への気遣いのない感じの言い方をするもんで、少し強く返してやりました。

「通常の操作ではこんな壊れ方しないはずなんですが~」

しゃがんで車いすを触りながらいい訳っぽく言ってきました。

「確かにぶつけたには違いないけど、3メートル離れたところから勢いつけてぶつけたわけははない、せいぜい30センチ位の距離だと思うけど!」

と付け加えました。

「怖かったよ~、前につんのめって、椅子から転げ落ちるかと思ったよ」

と今度は車いすを利用していた男性入居者がメーカーの人の背中に訴えかけたのです。

背後の入居者に目を合わせよともせず、原因究明のためなのか車輪の破損部分をあれこれいじっています。

無償修理を迫るクレーマーに思われた

しばらくして

「今日は車いすを持ち帰らせていただき、会社で原因を調査させていただきます」

と言ってきたのです。

「去年の7月に買ったばかりなんだけど」

と入居者の男性。

その言葉の裏には「無料修理」ですよねという思いが見て取れます。

するとメーカーの人が説明しはじました。

「フレームとか座席部分は1年間無償修理の対象ですが、タイヤとか可動部については料金が発生する場合があります」

「エッつ!」

入居者の驚いた声。

「ちょっと、待ってよ!」

と、今度は私。

「車いすは体が不自由な人の体の一部、安全性がすべて、ありえない壊れ方をしたんだから有料ってことはないでしょう?」

と強めに言ってやりました。

「いえ、社に持ち帰って部門担当が判断しますので、ここでは有料、無料は、なんとも申し上げられません」

と、なおも有料の臭いをちらつかせてくるではありませんか。

そうくるなら少し揺さぶりをかけてやろう

「国民生活センターに相談すべき壊れ方だと思うんだけど」

と言うと

「かまいません」

と、言い放つではありませんか。

こうなると冷静さを失っていく自分がわかります。

「無償修理は当たりまえでしょう!そのくらいやってください!」

「ここで返事すると無償と「約束した」「約束しない」となってしまいますので・・・・・・」

相手は無償修理を迫ってくるクレーマーのお客とこちら側を見ているようです。

「無償の約束をしてくれなんて言ってない、目の前に困ったお客さんがいてその声を吸い上げて会社に持ち帰って無償修理の働きかけをしてほしい、と言っているんダ!」

と強く迫ると

「わっ、わかりました」

と渋々了承の返事を引き出したのでした。

その時、「会社の体質」という、目に見えないものが見えたような気がしたのです。

会社の体質は社員個人が背負ってもってくる

 

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自社の製品で危険な目にあわせたお客さんに、目を合わせよともせず壊れた原因だけに固執する態度。

この態度って、担当者個人の態度だけじゃなくて「会社の態度」では無いのだろうか、と感じたのです。

たぶんこの担当者は真面目な人なんだと思います。

ものの見方考え方が会社の体質をそっくり背負っての発言が今回の事だと思うのです。

こうやって会社の体質を背負って末端のお客に接し「無償修理しろ!」とクレームをつけられた、と会社へ報告する。

ますますお客の声が届かない「企業体質」が強化されていくわけです。

この体質が行き過ぎて幹部が将来頭を下げるような事が起きないといいですが。

普段は目に見えない「会社の体質」が見えた事件と思えたのでした。

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