風に吹かれて鎌倉に行ってきました。

自宅の庭にトンネルがあるお屋敷
足を運んだのは鎌倉文学館、もと前田侯爵の別荘です。
門から中をのぞいても中の建物は見えない、というのがお屋敷のパターン。ここも例によって建物は見えません。

このお屋敷は門を入るとトンネルが見えます。
うっそうとした木々の薄暗いアプローチを進みます。
観光客がたくさんいたので不安ではなかったですが、一人だけで薄暗いトンネルを抜けるのは勇気がいりそうです。

このトンネルの名前「 招鶴洞 」といい源頼朝が鶴を放った故事がその名の由来だそうです。
とても綺麗に積み上げられている石の数々。
なんという種類の石なのでしょうか?

その石の一つ一つに誰かが点線を引いたかのような模様があります。
鎌倉のあたりにある石なのでしょうか、不思議な模様をしています。

民家の色をのこしたお屋敷
明治に前田侯爵がここを買って別荘を構えていたましたが関東大震災で倒壊して再建されたのが、この別荘です。
バルコニーもあって相当な邸宅なのですが、ちょっと民家の色を感じてしまいます。
屋根瓦が青だったり左右非対称だったりちょっと和を感じさせるからかもしれません。

裏側から見てもやっぱりお屋敷です。
うーん何を言いたいかというと、お屋敷は手を抜いたところがないな、と言いたいのです。

アールデコの意匠が各所に
直線的なデザインの意匠が凝らされているのでアールデコの様式を取り入れています。

ここにも幾何学模様があります。
今の建築物に不足しているのはちょっとしたこういった飾りではないのかな、と眺めていて感じました。

ちょっとアールヌーボーっぽい飾りもあります。
ちなみにアールヌーボー様式は有機的で曲線を用いた様式で、一方アールデコは直線的で幾何学的です。アールヌーボー様式の後にアールデコ様式が流行しました。

ステンドグラスの模様もおしゃれです。
室内撮影は一切禁止だったものですから意匠は外側からしか写せませんでした。

バルコニーの手すりにも一工夫があります。
木組みの手法だったり模様だったり。

総理大臣佐藤栄作も住んでいた
この日の空はとてもいい色を出していました。
総理大臣だった佐藤栄作もこの屋敷を借りてす住んでいました。
ノーベル平和賞の知らせを聞いたのもこの場所だったそうです。

庭園の端には素敵なバラ園が広がっていました。

長谷寺や鎌倉の大仏の近くですので足を運んでみてください。