プロフェッショナル仕事の流儀のポール・スミザーさんの講習会
ポール・スミザーさんをご存知でしょうか?
NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」にも取り上げられたイギリス人のガーデンデザイナーです。
その人が「目から鱗の選定テクニック」というちょっとマニアックな講座を開くということを知ったもので参加してきました。
下の写真のがポール・スミザーさんです。
京王フローラルガーデン
京王フローラルガーデンは京王線多摩川駅と隣り合わせです。
入場ゲートをくぐって中へ進むんだところが下の写真です。
左側にそびえる高い塀は京王線多摩川駅の高架になっているホームです。
右を向けば、モネの絵に出てきそうな素敵な睡蓮の池も見えてます。
当日はこんな空で汗ばむ気温でした。
10時30分から12時まではプロジェクターをつかった座学です。
英語能力ゼロの私もまったく心配の無い日本語での講座です。
今のやっている街路樹の剪定は危ない
最近の街路樹の手入れの仕方にスミザーさん疑問を投げかけていました。
ケヤキを丸坊主にする街路樹の伐採方法にはどうも納得いかないのだとか。
ケヤキをバッサリやると生き残ろうと樹皮から無茶苦茶に枝を出しはじめるのだそうです。
もう、その状態はモンスターのようなもっさりしたもので、到底ケヤキとは呼べないようなものです。
樹皮から生えた枝は木の芯とつながっていないので大変もろい枝となって突然落下するそうです。
2年くらいまえ川崎市でケヤキの枝が落下して女の子が大けがをした事故があったのだけど、たぶん丸坊主にした木から生えた枝ではないかと思う、と推測していました。
じゃあ、どうやって樹木を管理すればいいか?
成長段階から最終樹形を想定した剪定をするべきだと、ポール・スミザーさんは説いています。
もう一つ、日本は場所に合わない樹木を植えすすぎている、と言ってます。
ケヤキなどもともと大きく枝をはりたい木を猫の額のような狭い場所に植えていることじたが間違いだと言うのです。
街路樹の古い桜の保存はナンセンス
係の人が昼食の準備してくれている間にスミザーさんが庭に出ていま述べたような木の特性を説明してくれました。
この頂上付近の葉っぱが枯れてくると、根に問題があることが多い。
フローラルガーデンの大きな桜の木を指さし、頂上部分が枯れているのを説明してくれました。
見ると、確かに枯れかかっています。
「根に問題あるな!」
と、思うとスミザーさんからは違う答えが
「寿命です」だって。
ちょっと肩すかです。
国立市あたりで古い桜の保存運動が盛んだけれど、そんなのナンセンスなのだそうです。
切ってしまうのが、木の再生には一番とのことです。
本当は市の担当者が寿命が来ることを想定して、となりに若い木を植えておくなど対策を取っていればそんな問題にはならないはずだとうのです。
一遍に伐採して、新しくしようとする画一的なやり方に問題があるのだそうです。
目からウロコの剪定テクニック
午後からは実際の木を触りながらのテクニックの伝授です。
いかに自然樹形を残して枝を切るかがポイントです。
高木、低木、幹が硬いもの、柔らかいもの様々です。
具体例をこのブログで表現できないのが残念です。
5時間のプログラムはざっとこんな感じで終了。
フローラルガーデンの植物たち
終了後庭園内の気になる植物を撮影してきましたので紹介しておきます。
私の好きなギボウシもありました。
名前はわかりません。
コンパスそ三角定規をつかって作ったような花。
こちらの花も人工的に描いたような形です。
だれも修正しなくても自分からこんな形の花をつけるんですね。
以上でポール・スミザーさんの講習会は目からウロコもので大満足のうち帰路についきました。