風に吹かれて山梨県恵林寺へいってきました。
なぜ、ほかのお寺の石灯籠が据えられているんだ?
恵林寺は武田信玄の菩提寺として有名なお寺です。
黒門と呼ばれる総門からずっと奥に通じる境内を見ると、さすが威厳があります。
総門の両脇に大きな石灯籠がどっしり鎮座してます。
立派な石灯籠なのですが、ちょっと気になるところを発見しました。
石灯籠の笠の部分をよーく見ると、なんと!三つ葉葵の家紋かついてます。
「この紋所が目に入らぬか!」で有名な徳川家の家紋が刻んであるのです。
ここ恵林寺は武田家の菩提寺だというのに、なぜ、徳川家の家紋が?
柱の部分に刻んである文字は「武州 増上寺」とあります。
なぜ?恵林寺なのに増上寺と刻んであるのでしょうか?
増上寺には無数の石灯籠があったらしい!
増上寺の石灯籠が各地へ散らばってしまったとう話を思い出してきました。
東京タワーの近くにある芝増上寺といえば徳川家の菩提寺で格式の高いお寺です。
その増上寺は戦災で焼けてしまい貴重な文化財のほとんどが灰になってしまいました。
そこ増上寺には徳川家に忠誠のために各地の大名から寄進された無数の石灯籠が並んでいたそうです。
戦災後すぐの写真で何やら細かに整列して立っているものがわかるかと思います。
これが寄進された灯籠なのです。
この石灯籠のあった敷地を戦後に西武鉄道が買収したのです。
石灯籠は撤去されプリンスホテルが建てられました。
石灯籠はどこへいったかというと、一時所沢の現在の西武球場あたりに集められ野積みされていたそうです。
そして、希望する神社や寺院へ引き取られていったのです。
たぶん、こういった経緯から恵林寺がこの石灯籠を引き受け、ここににたどり着いたのだと思います。
ウ~ン、灯籠に歴史あり!
恵林寺はパワースポットです!
さて、話を恵林寺散策に話を戻しましょう!
立派な総門には「雑貨世界」の文字が。
たぶん俗世間と同じ意味だと思います。
手前が俗世間、その先が聖なる空間。
つまり俗世間との結界がこの総門(黒門)なのです。
総門をくぐると神聖な世界。
まさに結界をくぐってパワースポットへ入ってまいりました。
更に神聖な世界に足をふみれるための門が現れてきました。
赤門と呼ばれるこの門の先には更にパワーを授かれそうな予感がいっぱいです!
恵林寺はおすすめのパワースポットです。
赤門をくぐると池や見事な枝振りの松がある極楽浄土をもしたと思われる庭を眺めながら進みます。
どうしても気になる増上寺の石灯籠
すると山門が現れてきます。
歴史価値のあろうと思われる山門なのですが、またもや石灯籠に目がいってしまいます。
またありました、増上寺の灯籠!
しっかり、武州増上寺の名があります。
恵林寺にある石灯籠がどうしても気になってチェックしてしまいます。
心頭滅却すれば火もまた涼し
山門には織田勢の焼き討ちで死を遂げた快川和尚の「心頭滅却すれば火もまた涼し」で有名な言葉が飾られいます。
この言葉が気になる方のために少し説明させてください。
門の右側には「安禅不必須山水」次のような意味だろうと思います。
「善の境地のように心を鎮めるためには必ずしも深山幽谷に入る必要はない」
左側には「心頭滅却火自涼」の文字。
「心の中の雑念を払えば火さえも涼しくさえ感じる」
穏やかな心で過ごすのも苦悩を感じながら生きていくのも、自分自身の心の持ちようですヨ、と解釈しました。
また、脱線気味です。先に進みましょう。
下の写真は開山堂です。
もう、読者の皆様は両脇にある石灯籠が気になっていませんか?
気になっていますようね、・・・・・そうです、ご明答!
手前の2本の灯籠は増上寺のものです。
三重塔の前にも気になる石灯籠?これもやっぱり増上寺のものです。
恵林寺にお出かけの際は「さまよえる増上寺石灯籠」を探してみてください。
現代にも通じる言葉、風林火山
さて、本堂へ入ってみることにしましょう。
玄関に足を踏み入れるとあの有名な言葉風林火山の屏風がでーんと置かれています。
武田信玄が軍旗に掲げていたことで有名な言葉です。
其その疾はやきこと風の如ごとく、其の徐しずかなること林の如く、侵掠しんりゃくすること火の如く、動かざること山の如し」の略 です。
風のように素早く動いたり、林のように静かに構えたり、火のような激しい勢いで侵略したり、山のようにどっしりと構えて動かない意味で現代のビジネスにも通じます。
山梨県で唯一、国の名勝の庭がある!
南側には白砂の極楽浄土を連想させる庭が綺麗に整えられています。
裏にも見事の庭が見えてきました。
国指定名称に指定されている庭園は山梨県では唯一ここだけです。
苔むした水路もいい感じです。
庭園にあった石灯籠に目が止まりました。
これは増上寺の石灯籠とは別物ですね。
京都のお寺を散策したような気持ちにさせられる雰囲気あるお寺です。
おすすめスポットですからぜひどうぞ!
にほんブログ村